Stripeのサブスクリプション使いこなし術

事業者にとって、
サブスク収益って魅力的ですよね。
そんなサブスクリプションを更に柔軟に運用できるのがStripeのいいところです。

Stripeを使っている事業者さんは、
インターネット上でビジネスをなさっておられる方には多いのに、
サブスクリプション決済機能を使っていない、
使いこなしていない方も多いのではないでしょうか?

今回は、
サブスクの初回と2回目以降で異なる金額請求をする方法をご紹介しつつ、
1年契約や分割払、毎年の年会費を併徴する方法など、
設定時につまづきがちな消費税設定や住所設定などにも触れながら解説していきます。

※当記事はStripe のダッシュボードから、サブスクリプション商品を作成できるが、初回のみ異なる金額を請求する方法をご紹介しています。
※Stripe でサブスクリプション請求をする場合、Stripeの手数料(決済金額の3.6%)に加えて、Stripe Billingの手数料(決済金額の0.5%)がかかります。

①商品作成時に「別の料金を追加」

この方法は簡単です。
Stripeダッシュボードで「商品」ページの右上の「+ 商品を追加」から商品(請求)作成された経験があれば、
「料金情報」を入力する際に、料金を2階建てにするだけです。
まずは、サブスクリプション(定額)払の料金設定を入力します。
「価格に税金を含める」項目で「通貨を使用して内税か外税を自動判別します」を使用する場合は税込み価格を、
「手動で設定」を使用している場合は、少し下の「価格に税金を含める」の☑をはずすと外税で設定されます。
さらに「継続」を選んで請求タイミングを選んでください。(おそらく月次がほとんどだと思いますが)
また「+ 無料トライアルの追加」というのも追加できます。
ここまででサブスクリプション(定額)請求商品の作成ができました。1階部分の完成です。

次に、その下にある「+ 別の料金を追加」をクリックします。
こちらを「継続」ではなく「一括」で作成することで、初回請求に限り、設定した金額分多く請求することができます。

あるいは、月額請求に加えて、年に一度年会費を徴収することもできますね。
2階建てでも3階建てでもできますので、あなたのビジネスにあわせて柔軟なサブスクリプション料金プランが作れます。

非常に手軽にサブスクリプション商品(請求)が作成できるので、メチャクチャ便利で事業者万人向けです(笑)

これで不都合を感じるとすれば、この方法でサブスクを作ると
サブスクリプションの月次請求日を指定できない
(自動的に初回決済から1ヶ月後となる)
・「一括」と「継続」が混合するが、「継続」部分はサブスク請求手数料( Billingの手数料(決済金額の0.5%))がとられる
などが挙げられます。
これらを克服したい場合は、次の方法を使用することになります。

②初回請求を「継続」ではなく「一括」で作成し、
初回決済完了後に手動でサブスクリプション請求を組み込む方法

上記①の例では、月額を「継続」で、初回のみの上乗せ分を「一括」で商品(請求)作成しました。

今回は、最初の月額と初回のみの上乗せの合計額を「一括」として商品(請求)作成します。
Stripeでは、1回決済をしてくれた売上データ(カードデータ)を使用して、あとからサブスクリプションのような追加請求を(顧客の決済手続きなしに)作成することができます。
もちろん追加請求の実施は顧客に通知されます。

この仕組みを応用するとWoocommerceなどで
通常(一括払)決済をしてもらった後で
事業者側であとからサブスクリプションを追加設定することで、
購入者さんから見ると最初から指定回数の分割払いをしているかのように見える手続きも作成可能です。

ただし、注意点が1点あります。
購入者さんがクレジットカード決済時に
「 今後の購入に使用するため、アカウントに支払い情報を保存します」欄に☑をしてくれるなどして、
クレジットカード情報を保存してれる必要があります。
ちなみにこの保存情報はStripe側に保存され、自分のStripeアカウントに保存される訳ではありません。

なお、
購入者さんがクレジットカード情報を保存せずに決済なさった場合は、
翌月に再度サブスクリプション商品を残支払回数で作成して決済してもらわなければなりません。

この方法のいいところは、
①の不都合で書いた2つが克服できることです。
初回の合計金額を「一括」払いとして顧客に決済してもらうので、サブスクリプション手数料が徴収されません。
加えて、初回決済完了後に事業者側でサブスクリプション請求を作成する際には、スケジューリングができる仕様になっているので、2回目以降の請求を●月●日から始める!という具体的な指定ができます
これによってサブスクリプション請求を毎月の指定日に揃えることもできます。

その方法を解説します。

<第1段階>

①と同様に商品を作成しますが、ここでは合計金額を「一括」で1回限りの請求を作成します。
商品説明欄などには、サブスクリプションの初回である旨なのは表記されて問題ないです。

ここで作成した支払リンクを、あなたのLPなどに設置して実際に販売します。

<第2段階>

「一括」で作成した初回決済が完了したら、その支払い情報(カード情報)を使用して、
「継続」で作成する2回目以降の支払を事業者側から手動で設定(請求)します。

この作業に先立ち、月額のみの「継続」で商品を作成しておいてください

では、実際の作業を紹介します。

ダッシュボードから「支払い」のページを開きます。
ここに並んでいる決済のなかから、
今回のサブスクリプションの初回として決済がされている行をクリックして開きます。

すると、
決済された内容の詳細が表示されます。
このうち「顧客」の顧客名がクリックできるようになっています。
クリックするとStripeに顧客情報が作成されます。
開いたページの右上に「アクション」というボタンがあり、
このプルダウンの中から「サブスクリプションを作成」を選びます。

ここで、
「サブスクリプションを作成」というウィンドウが開きますので各項目を設定していきます。
この方法だと「期間」を自由に選ぶことができるので、指定した日付からサブスク決済を開始できます。
この「期間」では始期と終期の設定ができます。
終期が設定できるので、1年契約や商品の分割払いなどに応用することもできます。
この終期を設定する際に「ショートカット」で回数設定をなさる場合はご注意ください。
ここで入力する回数は、既に決済済みの1回と今回のサブスク作成する初回を除いた回数となります。
間違いが起こると顧客とトラブルになるので、期日での設定を慎重になさってください。
あとは事前に設定した「継続」だけで作成した商品を選び、
「次の日以降の請求」が実際のサブスくスケジュールに間違いがないかを確認し
「支払い」では「登録されている支払方法に自動的に請求する」が選ばれていることを確認し、
必要であれば詳細設定をして「サブスクリプションを作成」ボタンを押すと
2回目以降を想定したサブスクリプション請求がスケジューリングされます。

※この画面で「!住所が追加されていません」とエラー表示されていて、
「サブスクリプションを作成」ボタンが押せない場合は、
一旦、右上の「×」で閉じて、
顧客ページに戻り、
「アクション」のプルダウンから「情報の編集」を選び、
請求書の詳細の「国を選択…」から「日本」を選んで「顧客情報を更新」します。
これで「!住所が追加されていません」のエラー表示は解消されます。

私はPayPalもSquareも使ってきましたが、
やはりStripeが柔軟性もあって使いやすいですね。

少し難しく感じた方も、
何度か作業すると大したことなくなりますので、
ぜひ取り組んでみてください。

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